路上料理人
午前5時。ホームレスのサトーの朝は、
公園に備え付けられている水道で5合の米を研ぐことから始まる。
歳の頃は60過ぎだろうか。
前掛けをして慣れた手つきで炊事をこなすその立ち姿からは、
彼が路上生活者であることは全く想像できない。
短く整えられた毛髪。健康的で血色の良い面立ち。
足元こそ使い古された運動靴であるが、
彼は路上を根城とする者特有のすえた臭いを微塵も感じさせない。
サトーは仲間から「路上料理人」と呼ばれている。
なぜならば、境遇を同じくするホームレスのために1日2回、食事を提供しているからだ。
その腕は街場の料理人にも劣らないと評判だ。
サトーには日課がある。それは「お品書き」を書くことだ。
取材に訪れたある日はこんな具合だった。
7月×日晴れ
朝食 「ごはん」
「あさりの味噌汁」
「おでん」
「納豆」
「浅草のり」
夕食 「ごはん」
「刺身・タイ、中トロ、ブリ」
「タラバガニの味噌汁」
「ホウレン草の胡麻和え」
つづきはこちら
路上生活の是非を論じようと言うわけではありませんが、
この記事を最後まで概観して思ったのは
心の中で食という軸がぶれなければ
たった一人でも人は生きてゆけるし、
誰かを支えることだってできるということです。
サトーさんいずこ。
コメント
No title
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パイン さん
この現場の方たちはそのようなお世話に
至っているようですね。
治療を受けられないので健康には
特に気を遣っているというのは
驚きました。
この現場の方たちはそのようなお世話に
至っているようですね。
治療を受けられないので健康には
特に気を遣っているというのは
驚きました。
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路上テント生活をする人は、年末などで特別
支援センターなどで共同生活をするのが
イヤだって記事をよんだことがあります。